小塞郷(読み)おせきごう

日本歴史地名大系 「小塞郷」の解説

小塞郷
おせきごう

和名抄」高山寺本・東急本・元和古活字本にみえ、高山寺本は「乎世支」、東急本・元和古活字本は「乎世木」と訓を付す。「続日本紀」延暦元年(七八二)一二月条には「内掃部正外従五位下小塞宿禰弓張言、弓張等二世祖近之里、庚寅(持統四)歳以降、因居地名、従小塞姓、望請、依庚午年籍、改換小塞、蒙尾張、許之」といった記事がみえる。これは、小塞宿禰弓張が、尾張姓への改姓を願って許された時のものである。この小塞宿禰は、尾張国中島郡小塞の地を本貫とする氏族とみられる。居地の名にちなんで持統天皇四年より小塞姓を称していたという。平城宮出土木簡には「少初位下大懸史(末呂カ)銭五百文」(表)「勘尾張小塞真国」と記すものがある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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