小口浦(読み)こぐちうら

日本歴史地名大系 「小口浦」の解説

小口浦
こぐちうら

[現在地名]琴海町尾戸郷おどごう

尾戸村の南、尾戸半島の南端に位置し、鵜瀬うのせ島との間に小口瀬戸があり、南の大口おおぐち瀬戸に連なる。江戸時代は大村領の内海うちめに属する。延宝年間(一六七三―八一)に来住者によって開かれ、半農半漁生業が続いたというが、寛永一六年(一六三九)キリシタン詮索の申渡しがあり、「小口ノふと兵衛」「同村ノとい藤左衛門」が署名しており(「切支丹法度書」大村見聞集)、すでに役人の問が置かれていた。天保郷帳などに記載がなく、形上かたがみ村のうちと考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報