ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「富本豊前掾(1世)」の意味・わかりやすい解説
富本豊前掾(1世)
とみもとぶぜんのじょう[いっせい]
[没]明和1(1764)
富本節の創始者。初めは宮古路品太夫。豊後節の禁止後,1世常磐津文字太夫の傘下に入り,常磐津小文字太夫を名のった。寛延1 (1748) 年常磐津節から独立,富本豊志太夫と改名して富本節を創流,翌年富本豊前掾 (1世は豊前「太夫」とは名のらなかった) となった。後援者である松平宗衍 (むねのぶ) から,流派創立の記念として祝賀曲『長生』の歌詞を贈られた。のちに筑前掾となった。
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