宮夫村(読み)みやぶむら

日本歴史地名大系 「宮夫村」の解説

宮夫村
みやぶむら

[現在地名]中津市宮夫

中津城下より東へ宇佐へ通ずる道に沿い、下池永しもいけなが村の吹上ふきあげ坂の手前の低湿地帯の小集落。西は一松ひとつまつ村、南は金手かなて村、北は東浜ひがしはま村。元亨元年(一三二一)八月一七日の藤原重連田畠去状案(永弘文書)に「壱町四坪作人宮部六郎次らう」とみえる。永徳三年(一三八三)二月一六日宮部次郎太郎入道が「散在石丸名内王田島捌反卅代」を質物として得ているが(「某田地売券」同文書)、この地は今も宮夫の小字に大田おおたしまと残り、散在石丸いしまる名は宇佐小山田おやまだ社領であり、すでに鎌倉時代に宇都宮氏の手に渡り、正平一八年(一三六三)に宇佐氏の尼玄輝に沽却されたものが宮部氏へ入質されたのである。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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