室津神社(読み)むろつじんじや

日本歴史地名大系 「室津神社」の解説

室津神社
むろつじんじや

[現在地名]室戸市室津 上里

室津城跡の北方尾根、室津川西岸の山中鎮座祭神は天津彦根命。「延喜式」神名帳に「室津ムロツノ神社」とある社に比定される。

康永三年(一三四四)閏二月五日付の金剛頂こんごうちよう寺の実検支配注進状(「蠧簡集拾遺」所収金剛頂寺文書)に「灯油田三段 雨津社前」とあり、天正一五年(一五八七)の室津地検帳には三筆一反一代の「天ノ神」神田が記される。この雨津社・天ノ神が当社とされ、谷秦山が「土佐国式社考」で式内社室津神社に比定して以後定説となった。江戸時代中期以降は天津あまつ大明神とよばれ、明治以後現社名となった。秦山は、天ノ社すなわち雨津社は天津社で、凡川内直の祖天津彦根命を祭神にあてることができる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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