官庁統計(読み)かんちょうとうけい(英語表記)official statistics

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「官庁統計」の意味・わかりやすい解説

官庁統計
かんちょうとうけい
official statistics

政府地方公共団体が作成する統計のこと。日本では統計法により,統計の真実性を確保し,統計調査重複を除き,統計の体系を整備するといった理念の下,統計の作成が規定されている。官庁統計の中で,この法律に基づき総務大臣が指定しその旨を公示した統計を指定統計という。指定統計の申告者には申告義務を課すことができ,申告忌避や虚偽の申告に対しては罰則が定められている。同時に,申告者の不利益にならないよう秘密保護の規定も設けられている。また,指定統計に準ずるものとして,総務大臣の承認を得て実施される承認統計,総務大臣に届け出が義務づけられている届出統計がある。

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世界大百科事典(旧版)内の官庁統計の言及

【統計】より

…世に発表される統計の大部分は,政府諸機関によって作られている。それらは官庁統計と呼ばれることがある。
[統計制度]
 近代国家においては,統計作成のための機構が作られている。…

【統計学】より

…それを統計ないし統計的方法に関する学問と考えれば,その内容は一般に,(1)社会統計,(2)理論統計,(3)応用統計の三つに分けられる。
[社会統計学]
 社会統計学は社会的制度としての統計を対象とする分野であり,それがふつうは政府の手によって作られるので,官庁統計と呼ばれ,それを対象とする学問は社会統計学とも呼ばれる。社会統計学においては統計の意義,統計調査法,統計制度,統計体系,統計の歴史などが研究対象とされる。…

※「官庁統計」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」