安来郷(読み)やすぎごう

日本歴史地名大系 「安来郷」の解説

安来郷
やすぎごう

和名抄」所載の郷。諸本とも訓を欠くが、ヤスギであろう。「出雲国風土記」によれば、意宇おう郡一一郷のうちで郡家の北東二七里余に郷長の家があり、神須佐乃袁命が国土平定の巡業で当地に来て「吾が御心は安平やすけく成りましぬ」といったことに由来するという。また天武天皇二年(六七三)語臣猪麻呂の女子が比売ひめ(姫崎、現安来市)で鰐に襲われ、猪麻呂が天神地祇などの神威を借りて鰐に敵討ちをし、鰐をち割きて串に掛け、路傍に立てたという説話を載せる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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