安原郷(読み)やすはらごう

日本歴史地名大系 「安原郷」の解説

安原郷
やすはらごう

平安時代、名草なくさ郡は四院に分れたが、そのうちの三上みかみ院に属した一郷(久安元年一一月一日「秦宿禰守利私領売渡状案」間藤家文書)井戸いど馬場ばば江南えな松原まつばら相坂そうざかの地域と考えられ、中世には三上庄に属したと思われる。なお大治二年(一一二七)八月一七日付紀伊国在庁官人等解案(林家文書)に記された、日前国懸ひのくまくにかかす宮の御封便補の地のうちに「安原村内拾伍町」とみえる。

元弘三年(一三三三)七月一〇日付池田庄豊田村地頭職文書紛失状(湯橋家文書)には「今年元弘三年五月二日安原郷犬楠丸住宅大塔宮祗候人保田次郎兵衛尉宗顕・生地蔵人師澄以来(ママ)寄来令放火之時、彼御下文等悉焼失候畢」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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