相坂(読み)おうさか

日本歴史地名大系 「相坂」の解説

相坂
おうさか

四天王寺西門から西行し、安井やすい神社と一心いつしん寺の間を下る坂道。十数メートルの落差をもつ上町うえまち台地西斜面にある幾つかの坂のうち、南端近くに位置。江戸時代の地誌類や地図では相坂の文字が一般的だが、逢坂・合坂とも書いた。「摂陽群談」に「所伝、関の名に比て、逢坂と云へり」とあり、また坂下付近にある合法がつぽうヶ辻にちなんで合坂の称が起こったとの説を記す。さらに「日本書紀」仁徳天皇二二年正月条の「朝嬬の避介あさづまのひか小坂おさか」の歌をここにあてるが根拠がない。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報