宇都御屋地跡(読み)うとおやちあと

日本歴史地名大系 「宇都御屋地跡」の解説

宇都御屋地跡
うとおやちあと

[現在地名]姶良町鍋倉

別府べつぷ川支流の門前もんぜん川下流右岸、標高一一メートルを最高地点とする平地に築かれた館。帖佐ちようさ館・帖佐屋敷ともいう。文禄四年(一五九五)島津義弘が築いた。同年六月二九日に義弘豊臣秀吉より帖佐を含む蔵入地一万石を与えられ(「豊臣秀吉朱印知行方目録」島津家文書)、鹿児島のうち城に移れと命じられた(七月二〇日「島津竜伯書状」旧記雑録)。しかし義弘は自分が内城に入れば兄義久(竜伯)を軽んじることになると考え、内城に義弘の子家久(夫人は義久の娘)を入れ、自身は新たに当館を築いて、一〇月に栗野くりのから当館に移った(九月一三日「島津義弘書状追而書」「島津義弘譜」同書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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