孫兵衛堀
まごべえぼり
城下南より東方に延びた排水・防火および水下の灌漑用水路。正保仙台城絵図でみると、土樋の中ほどにある真福寺下手の辺りで広瀬川と連絡し、同地東部から石名坂・南鍛冶町の板橋を通って宮城野方面に流れる用水路が確認される。これが孫兵衛堀と推定されるが、また「仙台鹿の子」には当水上は荒町東の板橋より流れ出すとあり、正保の絵図とやや食違う。また寛文九―一一年(一六六九―七一)の城下絵図および元禄城下絵図では、真福寺のほぼ北に延びる清水小路の堀水が荒町・田町間の清水板橋を潜り、一本は真っすぐ南の広瀬川に結び、一本は東方へ分流し姉歯横丁の南を下り土樋の北裏をさらに東流、宮城野に向かう。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報