姶羅郡(読み)あいらぐん

日本歴史地名大系 「姶羅郡」の解説

姶羅郡
あいらぐん

大隅半島のほぼ中央部、現在の鹿屋かのや市・串良くしら町付近を占めたとみられる古代の郡。和銅六年(七一三)の大隅国建置の際に日向国から分割された四郡の一。古代末期には郡としての実態を失い、郡名は大隅国建久図田帳にみえる姶良あいら(現吾平町)姶良西俣あいらにしまた(現鹿屋市)に引継がれた。「和名抄」には姶羅郡とみえるが、「続日本紀」には姶(和銅六年四月三日条)・姶(天平元年七月二二日条)の表記でみえる。郡名は「日本書紀」神代下の吾平山上あいらのさんじよう陵、同書にみえる神武の妃の「吾平津媛」、「古事記」神武天皇段の「阿比良比売」と関連するとみられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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