太慶寺(読み)たいけいじ

日本歴史地名大系 「太慶寺」の解説

太慶寺
たいけいじ

[現在地名]津島市南本町

延享五年(一七四八)の村絵図では津島本郷の南端下構しもがまえの地にあたり、河跡沼の大慶寺池に面している。放光山と号し、曹洞宗本尊は聖観音坐像。

大慶寺縁起(当寺蔵)によれば、津島出身の秦氏が伊勢桑名(現三重県桑名市)で網漁中聖観音像を手に入れた。その夜、観音が夢枕に立って眉間から光明を放ち、「汝、仏法ヲ知ラズ。混ニ殺生ヲ好ムコト不便ニ思故ニ淡路ノ国ヨリ流来レリ」と告げたことによって信仰心を起こし「一族諸人化益発心セシメンコト、豈、大慶ナラザランヤ」の臨終遺命によって寺号にしたと伝えている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android