天照玉命神社(読み)あまてるたまのみことじんじや

日本歴史地名大系 「天照玉命神社」の解説

天照玉命神社
あまてるたまのみことじんじや

[現在地名]福知山市字今安 天照

今安いまやす集落の中央天照てんしよ鎮座。「延喜式」神名帳にみえる「天照玉命神社」に比定される。旧郷社。

祭神は天照国照彦火明命で別名を天照国照彦火明天櫛玉饒速日命という。「古事記上巻に「此の御子(天忍穂耳命)は、高木神の女、万幡豊秋津師比売命に御合して、生みませる子、天火明命。次に日子番能邇邇芸命なり」とあり、「日本書紀」神代下(第九段)に「一書に曰はく、正哉吾勝勝速日天忍穂耳尊、高皇産霊尊の女天万栲幡千幡姫を娶りて、妃として児を生む。天照国照彦火明命と号く。是尾張連等が遠祖なり」とある。「火明ほのあかり」は「穂赤熟ほあかり」の意とされる(古事記伝)。「神祇志料」によれば成務天皇の代に、天火明命一二世の孫建稲種命の四世の孫大倉伎命が丹波の国造に任じられたが、その在任中に先祖の天火明命を祀ったものであるという。「続日本紀」延暦四年(七八五)正月二七日条に「丹波国天田郡大領外従六位下丹波直広麻呂」がみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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