大野せせり谷経塚(読み)おおのせせりだにきようづか

日本歴史地名大系 「大野せせり谷経塚」の解説

大野せせり谷経塚
おおのせせりだにきようづか

[現在地名]相知町大字大野字由良

大野集落のほぼ中央部、標高約三〇メートルの丘の頂上部にある。

遺跡のある段丘状にせり出した丘への谷をせせり谷とよび、その通称をもって遺跡名とした。経文奥書に天永三年(一一一二)年号があって平安時代後期のものである。昭和三九年(一九六四)に発見され調査が行われた(「末盧国」第一〇号)

地山に盃状形の台石を据え、その上に経筒を入れた外套を置き、外套の周囲を石で囲み、その上を木炭で覆ってあった。外套は滑石製で、口縁部の状態から蓋があったらしいが紛失しており、身の高さ三七センチ、直径一三・五センチである。経筒は銅板製で、外側から九鋲、底部は一二鋲で綴じられて円筒形をなし、高さ二三センチ、直径九・五センチである。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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