大里(埼玉県)(読み)おおさと

日本大百科全書(ニッポニカ) 「大里(埼玉県)」の意味・わかりやすい解説

大里(埼玉県)
おおさと

埼玉県北部、大里郡にあった旧町名(大里町(まち))。現在は熊谷市(くまがやし)の南部を占める地域。1955年(昭和30)市田(いちだ)村と吉見(よしみ)村が合併し大里村となる。2002年(平成14)町制施行。2005年(平成17)熊谷市に合併。旧町域の大部分荒川沖積平野にあるが、南西の一部が比企(ひき)丘陵にかかる。かつては米と養蚕中心の農村であったが、近年花卉(かき)や野菜栽培も盛んになった。東部を流れる荒川は、1629年(寛永6)関東郡代伊奈忠治(ただはる)によって瀬替え工事で掘られた部分で、以来長い間水害に悩まされた。国道407号が町の西部を走る。冑山(かぶとやま)古墳、とうかん山古墳は県史跡に指定されており、そのほか古墳や古代住居跡が数多く存在する。埼玉県立埋蔵文化財センターがある。

[中山正民]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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