大迫横穴古墳群(読み)おおばさまよこあなこふんぐん

日本歴史地名大系 「大迫横穴古墳群」の解説

大迫横穴古墳群
おおばさまよこあなこふんぐん

[現在地名]鹿島台町大迫

大松沢おおまつざわ丘陵の南縁に立地し、いわゆる松島凝灰岩層を穿掘して造営された横穴古墳群。東からそれぞれ約五〇〇メートルの距離をもって八穴やつあな高岩たかいわ寺沢てらさわ横穴古墳群の三支群からなる。これまで確認された基数は八穴一七、高岩二〇、寺沢五の計四二基であるが、寺沢支群は宅地造成のためほとんど消滅している。この横穴古墳群は古くからその所在が知られており、「大迫村安永風土記」に「八ツ穴。高サ六尺、幅四尺。右ハ蝦夷住居仕候由、先年迄ハ八ツ有之候ニ付、八ツ穴ト申唱候得共、段々欠崩、唯今ハ唯壱ツ残居申候事」とある。当時すでにかなり崩れていた様子がうかがえる。昭和三年(一九二八)には清掃などの環境整備による顕彰も行われている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報