大臣山(読み)だいじんやま

日本歴史地名大系 「大臣山」の解説

大臣山
だいじんやま

鶴岡八幡宮背後の山で、標高約五〇メートル。「攬勝考」は源頼朝がこの地に八幡宮を勧請してより、八幡大神の奥院の山とも称すべき地のために、「大神山」が正しいとする。「鎌倉志」は鎌倉山の別称であるとし、上宮うえのみやの地は藤原鎌足が鎌を埋めた所で松岡まつがおかといい、その背後の山を大臣山だとする。「湘中紀行」なども「俗説、昔者大臣藤鎌子、埋所持鎌、此其所也、故北山名大臣山」と記すように、鎌足が鎌を埋めたことが山名の由来だとする話は近世に固定したようであり、中世からある地名ではなかろう。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android