大窪寺跡(読み)おおくぼでらあと

日本歴史地名大系 「大窪寺跡」の解説

大窪寺跡
おおくぼでらあと

[現在地名]橿原市大久保

畝傍うねび山北東、大久保おおくぼに所在したと推定される古代寺院。「日本書紀」朱鳥元年(六八六)八月条に「檜隈ひのくま寺、軽寺、大窪寺に、各百戸を封ず」とある。延久二年(一〇七〇)の興福寺雑役免帳に、大窪寺領として高市たかいち雲飛うねび荘のうち「廿七条一里三十坪一反」「三十三坪四段百六十歩」「廿(卅カ)四坪一反、二里十二坪一反」があったことを記している。また室町時代の越智郷段銭帳(春日大社文書)に「大窪寺四町八段半」とあるのは、この寺が少なくとも鎌倉時代末頃までは存続したことを示す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android