大湊神社(読み)おおみなとじんじや

日本歴史地名大系 「大湊神社」の解説

大湊神社
おおみなとじんじや

[現在地名]三国町安島

島に鎮座する。祭神事代主ことしろぬし命・少彦名すくなびこな命で、天照あまてらす大神伊弉諾いざなき尊・伊弉冉いざなみ尊・品陀別ほんだわけ尊を合祀する。「延喜式」神名帳に記す坂井さかい郡大湊神社に比定される。古くから三保みほ大明神ともよばれてきた。旧郷社。社伝によれば、古くより航海安全・外敵防御の守護神として尊崇されたといい、藤原朝臣魚名が当地に配流されたという伝説や、から(唐)の船あるいはモックリコックリが来襲したという所伝がある。室町時代中期以前の記録である坪江下郷三国湊年貢夫役等事(大乗院文書)には「三保大明神社大般若経転読在之」とあり、同じく室町時代中期頃の記録と思われる河口庄綿両目等事(同文書)には「三ケ浦之内新開九十七石」として「三大明神ニ御寄進田四町八反大六十歩之外也、近年半分ハ甲斐但馬之子押領云々」と記される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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