大波城跡(読み)おおなみじようあと

日本歴史地名大系 「大波城跡」の解説

大波城跡
おおなみじようあと

[現在地名]福島市大波 水戸内

大波の北部、国道一一五号の北側の小高い山上にある。正平七年(一三五二)三月、北朝方の吉良貞家は刈田かつた三沢みさわ(現宮城県白石市)を落されて大波城に入った北畠顕信らの軍勢を取囲み、これを攻撃するため、相馬親胤に再三出陣を促している(同月一八日「吉良貞家軍勢催促状」相馬文書)。この大波城は当城跡にあたるとする説と、下小国しもおぐに(現霊山町)小国城跡とする説がある。顕信らは当城にとどまれず、田村郡宇津峰うづみね(現須賀川市)に敗走した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android