大板井村(読み)おおいたいむら

日本歴史地名大系 「大板井村」の解説

大板井村
おおいたいむら

[現在地名]小郡市大板井

南北に貫流する宝満ほうまん川の中流域右岸に位置する。西は小郡町。「和名抄」に記す御原みはら板井郷の遺称地で、中世は板井庄としてみえる。建仁元年(一二〇一)の高良宮造営田数注文に「ママ井庄」八〇町とあり、高良こうら(現久留米市)阿志岐あしき宮領とされているが、これは板井庄の可能性がある。貞和七年(観応二年、一三五一)二月一八日の杉原光房奉書(修学院文書/南北朝遺文(九州編)三)によれば、前年一二月に「□井庄古飯村」の古飯資信跡が足利直冬により修学しゆうがく(現佐賀県東脊振村)に寄進されているが、これも板井庄と推定される。なお「吾妻鏡」元暦二年(一一八五)七月一二日条に「平家没官領板井種遠跡」とあることから、府官大蔵氏の一族板井氏の所領があって拠点としていたと考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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