大仰村(読み)おおのきむら

日本歴史地名大系 「大仰村」の解説

大仰村
おおのきむら

[現在地名]一志町大仰

雲出くもず川中流域左岸にあり、北は石橋いしばし村に、西は雲出川を隔てて井生いう村と対する。初瀬はせ表街道が東方井関いせぎ村から大仰村内雲出川堤防上を経て二本木にほんぎ宿(現白山町)へ通じている。室町時代小倭おやまと郷内に属した。「真盛上人往生伝記」(大谷大学蔵)に「勢州一志郡小倭庄大仰郷」とあり、また明応三年(一四九四)九月の小倭百姓衆起請文(白山町成願寺文書)に、真盛に帰依し、成願じようがん寺に末代までおろそかにすることあるまじきことを起請した農民に、大仰衆三〇名の名が連ねられている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報