境崎貝塚(読み)さかいざきかいづか

日本歴史地名大系 「境崎貝塚」の解説

境崎貝塚
さかいざきかいづか

[現在地名]荒尾市万田 猪の鼻

猪の鼻いのはな台地突端の標高一〇メートルに位置する。大正期の鹿児島本線万田駅(現荒尾駅)開設工事、昭和三三年(一九五八)の国道二〇八号新設工事のため遺跡の大半は失われた。縄文後期末の貝塚。出土の貝種は海水産のウバガイニシハイガイアカニシハマグリカキなど、土器は御領式土器を主とし、少量の三万田式土器もみられ、人骨の出土も知られる。珍しい遺物として扁平塊状の軟質砂岩製の岩偶が発見されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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