塵壺（読み）ジンコ

デジタル大辞泉

じん‐こ〔ヂン‐〕【^×塵^×壺／^×塵^▽籠】

江戸時代の紙くずかご。上等なものは蒔絵まきえ・漆塗りなどの装飾を施し、飾り物としても用いた。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

ちり‐つぼ【塵壺】

〘名〙

① 清涼殿の石灰(いしばい)の壇の一隅にある穴。塵などを掃き入れた所。時には、この中で火をたいたという。ちりのつぼ。

※禁秘抄考註（1701）上「按に石灰壇は土を以て之を築く。其高さ板敷に等し。石灰を以て之を塗り其の側を凹めり。之を塵壺(チリツボ)と謂ふ」

② 唾(つば)をはき入れるつぼ。また、ごみ、紙屑などを入れる壺。じんこ。

※南方録（１７Ｃ後）書院「塵壺をむかしは違棚の下にかざられしかども〈略〉縁がわの隅の、ぬめ板にをかれたり」

出典　精選版 日本国語大辞典

日本歴史地名大系

塵壺
ちりつぼ

河井継之助著

自筆本 駒形家

解説 安政六年備中松山より長崎に至った越後長岡藩士の見聞録。

活字本 日本庶民生活史料集成二・平凡社東洋文庫

出典　平凡社「日本歴史地名大系」