塗船（読み）ぬりぶね

精選版 日本国語大辞典

ぬり‐ぶね【塗船】

〘名〙 船体や垣立、矢倉廻りなどを漆で塗装した船。古代から行なわれ、近世では幕府や諸藩の関船、小早、川御座船、鯨船などで行なわれた。装飾とともに船足を速め、船体の防腐効果を兼ねたもので、朱、黒、蝋色、淄塗(くろぬり)、柿合塗などを適宜用いた。〔和漢船用集（1766）〕

出典　精選版 日本国語大辞典