地獄の一季節(読み)じごくのいちきせつ

百科事典マイペディア 「地獄の一季節」の意味・わかりやすい解説

地獄の一季節【じごくのいちきせつ】

ランボーの散文詩集。《Une saison en enfer》。1873年の作で1895年刊。10編からなる。ベルレーヌとの同棲(どうせい)生活の体験を地獄背景とし,社会のモラルへの軽蔑(けいべつ)や反抗文学への訣別(けつべつ),至上の無垢(むく)に至る苦行などを,〈言葉の錬金術〉によって,一つの神話の域にまで高めた詩作品。20世紀文学に与えた影響は大きい。
→関連項目ランボー

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android