日本大百科全書(ニッポニカ) 「土佐(町)」の意味・わかりやすい解説
土佐(町)
とさ
高知県北部、土佐郡の町。1955年(昭和30)長岡郡田井村と土佐郡森、地蔵寺(じぞうじ)の2村が合併して土佐村となり、1970年町制施行。国道439号が通じる。吉野川上流とその支流地蔵寺川流域に広がり、地蔵寺川流域には比較的平坦(へいたん)地が開け良質米を産し、施設園芸も行われている。山間部では用材のほかコウゾの生産があったが現在は衰退。畜産業が盛んで土佐赤牛の産地である。1973年吉野川に多目的の早明浦(さめうら)ダムが建設された。ダム湖畔には森林公園やキャンプ場などがある。中心集落田井は県北におけるバス交通の中心。平石(ひらいし)の乳(ちち)イチョウは国指定天然記念物。面積212.13平方キロメートル、人口3753(2020)。
[正木久仁]
[補完資料] |