国恥紀念日(読み)こくちきねんび(英語表記)Guó chǐ jì niàn rì

改訂新版 世界大百科事典 「国恥紀念日」の意味・わかりやすい解説

国恥紀念日 (こくちきねんび)
Guó chǐ jì niàn rì

中華民国時代,列強侵略によってこうむった国恥を〈紀念〉し反帝独立闘争を推進するための日。五・四運動によりまず二十一ヵ条にまつわる日本の最後通牒の通告日と北京政府の受諾日(5月7日,5月9日)がまずとりあげられ,のち辛丑(しんちゆう)条約締結日(9月7日)など時と所に応じていろいろであった。もっとも重要なのは9月18日の満州事変と7月7日の日中戦争開始日である。1929年に南京政府が制定した国恥紀念辧法は主要には人民の反帝闘争を国民党の統制下におこうとするものだった。
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山川 日本史小辞典 改訂新版 「国恥紀念日」の解説

国恥紀念日
こくちきねんび

第1次大戦中の1915年(大正4)1月,日本は対華二十一カ条の要求の受諾を迫り中国側が拒否すると,5月7日に9日午後6時を期限とする最後通牒を突きつけた。この5月7日(または9日)を中国は国恥紀念日として心に刻み,毎年当日には各地デモが行われた。柳条湖事件のおこった31年(昭和6)9月18日,盧溝橋事件のおこった37年7月7日も,国恥を「紀念」する日となった。

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