困・極(読み)こうずる

精選版 日本国語大辞典 「困・極」の意味・読み・例文・類語

こう‐・ずる【困・極】

〘自サ変〙 こう・ず 〘自サ変〙
① 疲れる。体が弱る。病気が重くなる。
蜻蛉(974頃)中「一丁の程を、石階おりのぼりなどすれば、ありく人こうじて、いと苦しうするまでなりぬ」
※文明本節用集(室町中)「極(コウズル) 病ノ極」
② 困る。悩む。
※宇津保(970‐999頃)内侍督「おまへにて御ことたまはりて、せめそせさせ給へるに、こうじにたりや」
[語誌]サ変動詞「困(こん)ず」が音便化したものとするのが通説だったが、「極」と表記した例が多く見られ、複合動詞をつくることもあるところから、「極」の呉音ゴクがサ変動詞化し音便化したものとする説が有力となってきている。

こう‐・ず【困・極】

〘自サ変〙 ⇒こうずる(困)

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