囃・囃子(読み)はやし

精選版 日本国語大辞典 「囃・囃子」の意味・読み・例文・類語

はやし【囃・囃子】

〘名〙 (動詞「はやす(囃)」の連用形の名詞化)
① 楽器の演奏や歌などでにぎやかにすること。また、にぎやかな音楽。
※丹後守為忠百首(1134頃か)雑「おひとりしいしかはひとの笛の音にはやしの歌の聞ゆ成かな」
能楽長唄・歌舞伎・寄席などの芸能で、演技の拍子をとり、または気分を出すために奏する音楽。能楽では横笛・太鼓・大鼓・小鼓を用い、長唄・歌舞伎ではそのほか三味線などを用いる。能囃子、歌舞伎囃子神楽囃子、祭礼囃子、馬鹿囃子などがある。
※申楽談儀(1430)よろづの物まねは心根「一むきに成共せば、大和のはやしにてすべき」
③ 能楽の略式演奏の一つ。一曲の主要部分だけを抜き出して、囃子を入れて演奏すること。舞囃子居囃子、番囃子などがある。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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