唐櫛笥・厳器(読み)からくしげ

精選版 日本国語大辞典 「唐櫛笥・厳器」の意味・読み・例文・類語

から‐くしげ【唐櫛笥・厳器】

[1] 〘名〙 (「から」は美称とも、形が中国風だからともいう) 櫛などを入れる美しい箱。上品な化粧箱。〔十巻本和名抄(934頃)〕
[2] 箱が開(あ)くというところから、「開(あ)く」と同音の「明(あ)く」にかかり、また、「くしげ」と同音の「くし」にかかる。玉櫛笥(たまくしげ)
※宇津保(970‐999頃)あて宮「からくしげ明けくれ物を思ひつつ皆むなしくもなりにけるかな」
※天喜元年越中守頼家名所歌合(1053)「なつはただあくる日ごとにからくしげくしだもりかげぞうれしき」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android