和木(読み)わき

改訂新版 世界大百科事典 「和木」の意味・わかりやすい解説

和木[町] (わき)

山口県東端,玖珂(くが)郡の町。1973年町制。人口6378(2010)。広島県との境をなす小瀬川の河口部に位置し,北を広島県大竹市,西と南を岩国市に囲まれ,東がわずかに瀬戸内海に面する。近世には岩国藩領で,河口部の干潟山野境界,入会権をめぐって,境を接する広島藩領大竹村とはしばしば紛争が生じた。農業と河口部でのノリの生産が主であったが,明治末期に製紙工場ができ,1940年干拓地に陸軍燃料厰,次いで石油精製所が建設された。第2次大戦後,燃料厰跡に三井石油化学が進出し,岩国市,大竹市にはさまれて石油化学,製紙の工業地帯を形成している。JR山陽本線,国道2号線が通じる。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の和木の言及

【香木】より

…香道では静かな品のよい立味のものだけを佐曾羅として用い,茶道では風炉の点前に用いる。赤栴檀(しやくせんだん)や紫藤香(しとうこう)あるいは和木(わぼく)と呼ばれる古材などをも包含する。寸門多羅も音訳で当て字が多い。…

※「和木」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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