和寒(読み)わっさむ

改訂新版 世界大百科事典 「和寒」の意味・わかりやすい解説

和寒[町] (わっさむ)

北海道中央部,上川支庁上川郡にある町。人口3832(2010)。地名アイヌ語に由来する。名寄盆地最南端に位置し,傾斜地が多い。中心市街はJR宗谷本線和寒駅付近にあり,国道40号線が通じる。道央自動車道のインターチェンジがある。1901年屯田兵制の改革により屯田兵村公有地が民有化されてから団体入植による開拓が始まった。当初はジャガイモ,豆類が栽培されたが,1920年ころから傾斜地でジョチュウギクの栽培が盛んに行われ,第2次大戦前はその特産地として知られた。現在は水田化が進み,米のほか豆類,ジャガイモ,洋菜などを産する。南端の塩狩峠は桜の名所で,近くに塩狩温泉(酸性緑バン泉,23℃)がある。
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