呪師・咒師(読み)じゅし

精選版 日本国語大辞典 「呪師・咒師」の意味・読み・例文・類語

じゅ‐し【呪師・咒師】

〘名〙 (「しゅし」とも)
陀羅尼(だらに)を誦して加持祈祷をした法師呪禁(じゅごん)の師。ずし。
今昔(1120頃か)七「法義が家の犬悪(わろ)し。亦、呪師有て、呪神に令打しむ」
法会のあとに、さらに呪法の内容を分かりやすく、猿楽田楽に近い形で演じた者。華麗な装束を身につけ、鼓や鈴を手に持ち、唱人の歌に合わせて敏速な所作で勇壮に舞った。ずし。のろんじ。
左経記‐寛仁元年(1017)八月六日「人々相共遊東光寺、令呪師

のろん‐じ【呪師・咒師】

新猿楽記(1061‐65頃)「今夜猿楽見物許之見事者。於古今有。就中咒師」

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