名張藤堂邸跡(読み)なばりとうどうていあと

日本歴史地名大系 「名張藤堂邸跡」の解説

名張藤堂邸跡
なばりとうどうていあと

[現在地名]名張市丸之内

名張の町を一望できる高台上にある名張藤堂家の居館跡。もと天正一三年(一五八五)名張与力として着任した松倉重政が居館(城)を構え、それを藤堂高虎家臣梅原勝右衛門武政が引継いだ(宗国史、三国地志)。寛永一三年(一六三六)正月名張藤堂家初代高吉が名張に来住し、同年九月同地に居館を新築した(「藤堂高吉公一代記」藤堂家蔵)。この館は宝永七年(一七一〇)四月の名張大火で全焼した(永保記事略)。火災後まもなく新館が建築され、江戸中期のものと推定される藤堂家旧邸図が藤堂家に残る。それによれば城郭建築ではなく、大名屋敷風の建物である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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