名和庄(読み)なわのしよう

日本歴史地名大系 「名和庄」の解説

名和庄
なわのしよう

近世のなわ庄、すなわち坪田つぼた村・門前もんぜん村を中心とした一帯に比定されるが、詳細は不明。「和名抄」に載る汗入あせり奈和なわ郷の郷名を継ぐものと考えられ、中世は土豪名和氏の根拠地であったといわれる。奈和・那波などとも記された。「太平記」巻七に「サテコソ主上ハ虎口ノ難ノ御遁有テ、御船ハ時間ニ、伯耆ノ国名和湊ニ着ニケリ」とあり、元弘三年(一三三三)閏二月隠岐島を脱出した後醍醐天皇は「名和湊」に着船したとされるが、具体的な比定地は不明。金勝院本「太平記」は「名和湊大坂浜」、「梅松論」は「奈和庄野津郷」に着いたとする。また「伯耆之巻」には「浜津と申は奈和庄の湊也」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android