吉野行宮(読み)ヨシノノアングウ

デジタル大辞泉 「吉野行宮」の意味・読み・例文・類語

よしの‐の‐あんぐう【吉野行宮】

延元元年=建武3年(1336)から正平3年=貞和4年(1348)まで、吉野に逃れた後醍醐天皇行宮吉野宮よしののみや

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「吉野行宮」の解説

吉野行宮
よしののあんぐう

南北朝期,現在の奈良県吉野郡吉野山におかれた,南朝の拠点となる仮宮(かりみや)。1336年(建武3・延元元)12月,後醍醐天皇は京都花山院を出て大和国賀名生(あのう)に走り,さらに吉野山に入った。行在所(あんざいしょ)は吉水院,ついで実城(じつじょう)寺。39年(暦応2・延元4)8月,天皇当地死去。ついで後村上天皇は同地で践祚(せんそ)するが,各地の行宮を転々とした。次の長慶天皇は摂津国住吉で践祚した後,68年(応安元・正平23)12月,同地に入り,のち河内国天野の金剛寺に移った。南北朝期を通じて吉野に行宮がおかれたのは比較的短い。

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

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