吉田溜池(読み)よしだためいけ

日本歴史地名大系 「吉田溜池」の解説

吉田溜池
よしだためいけ

[現在地名]金砂郷村花房

大谷津おおやづにある。たつくち江堰の末端の渇水地域である大方おおかた薬谷くすりや大里おおさと中野なかの松栄まつざか小島おじま、現常陸太田市のしま粟原あわばら藤田ふじた天神林てんじんばやし上河合かみかわい・下河合・谷河原やがわらの下郷一三ヵ村のための灌漑施設であった。

元禄一一年(一六九八)辰ノ口用水の補助施設として永田八郎兵衛によって築かれたもので、年号不詳の「永田家古記録」(永田正男氏蔵)に「辰之口江筋水乗候得バ、長江筋にて破損御座候節、五六日も水滞候様相成候得バ下々難儀不少、田方十三石余御潰し溜池ニ被遊(中略)右の溜池より水落下郷六千石余の難儀相救申候、(中略)一万余の人足を以て御普請成就仕候」と記される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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