叱・呵(読み)しかり

精選版 日本国語大辞典 「叱・呵」の意味・読み・例文・類語

しかり【叱・呵】

〘名〙 (動詞「しかる(叱)」の連用形名詞化)
① しかること。他の語と複合して用いることが多い。「しかり顔」「しかり声」「おしかり」など。
江戸時代庶民に科した最も軽い刑罰。奉行所白州(しらす)に呼び出し、その罪を叱責するだけで放免するもの。そのうちの重いものを急度叱(きっとしかり)という。犯罪者本人だけでなく、連座した者にもしばしば適用された。〔禁令考‐後集・第二・巻一二(1740)〕

しか・る【叱・呵】

〘他ラ五(四)〙 目上の者が、目下の者のよくない点や、あやまちなどを見て強い調子でとがめる。いましめる。
落窪(10C後)二「腹だちしかりながら、笑はれぬ。ましてほの聞く若き人は、死にかへり笑ふ」
咄本聞上手(1773)呵の通「むすこおやぢに度々しかられて」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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