古門前通(読み)ふるもんぜんどおり

日本歴史地名大系 「古門前通」の解説

古門前通
ふるもんぜんどおり

知恩院総門より西へ石橋町・古西町・三吉町・元町を経て縄手なわて通(大和大路やまとおおじ)に至る街路。今日も町並は旧観をとどめ、古美術商の店が多い。

「坊目誌」に「古門前通 知恩院古門前なり、東は白川筋に起り、西は大和大路に至る。慶長八年開通する所にして、凡蛸薬師通の東に当る」とある。開通時期は別のところで、寛永年間(一六二四―四四)知恩院拡域に際して従来の田地を埋立て、新たに道を通したとあり、記述が矛盾する。ただし史料の範囲ではともに肯定できず、承応二年(一六五三)新改洛陽並洛外之図に「知恩院門前」の名でこの通りのみえるのが早い例である。新開の当初は「新道」と称したが(坊目誌)、後に表門前より縄手通(大和大路)に通ずる新道しんみち(新門前通)が開通するにあたって、「上門前」また「古門前通」ともよび、古門前の名が残った。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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