古薬練(読み)ふるぐすね

精選版 日本国語大辞典 「古薬練」の意味・読み・例文・類語

ふる‐ぐすね【古薬練】

〘名〙
① 古くなったくすね。
咄本醒睡笑(1628)六「古ぐすねはつかぬ物なるまま、連歌の付かぬ句あるを、われは申して候よ」
② ある技芸について、経験豊富で十分習熟している者。老練の者。
※文机談(1283頃)五「孝道はさるふるぐすねにて、わざとかやうにつくりたてけるなるべし」
[補注]①の「醒睡笑」の例、連歌の指南を受けた人々は、いつも宗匠に「さすがふるぐすねや(老練の人の句だ)」とほめられたと思っていたら、実は宗匠の本心は、「古い薬練が粘着力を失ってうまく付かないように、前の句にうまく付いていない下手な付け句だ」ということであった、という話。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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