却説(読み)カエッテトク

デジタル大辞泉 「却説」の意味・読み・例文・類語

かえって‐とく〔かへつて‐〕【却説】

[接]漢文の「却説」を訓読したもの》話を転じてほかのことを説きはじめるときに用いる語。さて。さてまた。
「―其翌朝、六月二十日」〈逍遥当世書生気質

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「却説」の意味・読み・例文・類語

かえって‐とく かへって‥【却説】

接続〙 (中国俗語「却説」を訓読した語) 先行事柄に対し話題を転換することを示す。さて。さてまた。話かわって。
滑稽本浮世床(1813‐23)二「却説(カヘッテトク)裏門から退出(まかで)た所が」
[補注]「却説」は江戸時代の漢語文典「助語審象」では「さて、また」と訳す。読本(よみほん)では「かくて」とも訓じた。

きゃく‐せつ【却説】

〘名〙 話を始めるとき、また話題をかえるときに、「さて」「それはさておき」の意を含んで文頭に置くことば。中国、宋代以降の口語小説によく用いられたもの。
花柳春話(1878‐79)〈織田純一郎訳〉四五「却説(キャクセツ)す、子は酒を飲さるや」 〔京本通俗小説‐馮玉梅団円〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

普及版 字通 「却説」の読み・字形・画数・意味

【却説】きやくせつ

さて。

字通「却」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android