南面里村(読み)なめりむら

日本歴史地名大系 「南面里村」の解説

南面里村
なめりむら

[現在地名]那珂川町南面里

別所べつしよ村の南、那珂川上流左岸にある。南西早良さわら板屋いたや村・小笠木おかさぎ(現福岡市早良区)との境には高山が連なる。村名の由来は村が高地にあって南に向いていることによる(続風土記)。永和五年(一三七九)四月日の熊谷宗直代同直忍軍忠状(熊谷家文書/南北朝遺文(九州編)五)では直忍らは永和四年から今川氏の陣に加わり、五月一五日には岩門いわど城に籠り、岩門庄内の「南面里」において南朝方の八々山彦次郎と合戦した際などの軍忠を言上し、今川頼泰から証判を与えられている。小早川時代の指出前之帳には記載がなく、西畑にしはた村分に含まれるとみられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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