南無阿弥陀仏作善集(読み)なむあみだぶつさぜんしゅう

改訂新版 世界大百科事典 「南無阿弥陀仏作善集」の意味・わかりやすい解説

南無阿弥陀仏作善集 (なむあみだぶつさぜんしゅう)

鎌倉時代初期の東大寺再建に活躍した俊乗房重源ちようげん)(南無阿弥陀仏)が,造寺・造仏写経・法会遂行等にわたるみずからの作善活動の事跡を,備忘録風に書き上げたもの。本書は1203年(建仁3)造営料国備前国衙より東大寺に送付された散用状の紙背に,重源みずから墨書したもので,美術史,建築史にも重要な素材を提供する。東大寺勧進所に伝来し,東京大学史料編纂所に現蔵される。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android