南串山町(読み)みなみくしやまちよう

日本歴史地名大系 「南串山町」の解説

南串山町
みなみくしやまちよう

面積:一四・八四平方キロ

島原半島の南西部に位置し、北東部は小浜おばま町、南部は加津佐かづさ町、東部は北有馬きたありま町・南有馬町に接する。町域の南東部にひこ(三八〇・二メートル)があり、これら雲仙うんぜん山系の山嶺から丘陵地が海岸部まで続く。河川は小津波見こつばみ川・川内かわち川などがあるが、流路は長くない。北西部にたちばな湾に突き出た国崎くにさき半島があり、その東手に島が浮ぶ。海岸部を国道二五一号が通るほか、県道荒牧あらまき尾登おのぼり線などがある。北東部は雲仙天草うんぜんあまくさ国立公園の指定域内。

縄文時代の遺跡は荒牧・溜水たまりみずで発見され、なかでも同中期・後期の国崎遺跡が知られる。古墳時代の遺跡は大平おおひら古墳・西念坊さいねんぼう古墳や、石室内部に朱色顔料が塗られた門山かどやま石棺など尾登名おのぼりみように多く、うち遠目塚とおめづか遺跡は五世紀前半の時期とされる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報