千綿宿(読み)ちわたしゆく

日本歴史地名大系 「千綿宿」の解説

千綿宿
ちわたしゆく

[現在地名]彼杵町千綿宿郷

長崎路の宿駅。南の松原まつばら宿(現大村市)まで一里半、北西彼杵そのき宿まで半里で、この里程から多くの場合は小憩の地であったと考えられる。宿郷は町場の景観を呈し、東宿ひがしじゆく・西宿の二地区から構成される。四町八間半の長さで、町人一二七軒と浦百姓五〇軒が並び、町別当や町左司が町方を管轄した。地料屋敷は七反二畝余(以上「大村郷村記」)。享和二年(一八〇二)菱屋平七は彼杵より当地に着き、「千わた村といふ漁浦、人家二百軒計あり茶屋なし」と記す(筑紫紀行)。文政一二年(一八二九)大坂商人高木善助は彼杵駅に至る湊に着き、駅の筑前屋に宿をとっている(薩陽往返記事)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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