千旦林村
せんだんばやしむら
[現在地名]中津川市千旦林
保古山(九六九メートル)を後背とする複合扇状地上の低地と段丘からなり、木曾川に臨む北部は台地である。木曾川は渓谷となり巨岩が屹立し、源斎岩などの奇岩が数多くみられる。東は手金野村・駒場村、西は茄子川村に接する。古代東山道の坂本駅家に推定する説もある。長野県東筑摩郡朝日村針尾の薬師堂の鰐口に「美濃国遠山庄大井郷千旦林 普門院 文明辛卯六月十八日 願主敬白」と刻まれている。元亀三年(一五七二)一一月九日の武田信玄充行状(山村文書)に「千壇林・茄子河両地之間依先忠不渡判形」とあり、山村七郎右衛門尉良候が三〇〇貫文を領知している。慶長郷帳に仙田村とあり、高五五二石余。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報