千千分に(読み)ちちわくに

精選版 日本国語大辞典 「千千分に」の意味・読み・例文・類語

ちちわく‐に【千千分に】

〘副〙 あれこれさまざまに。とやかく。
拾遺(1005‐07頃か)雑上・四七五「ちちわくに人はいふとも織りてきむわがはた物に白き麻きぬ〈柿本人麿〉」
金槐集(1213)雑「おほ君の勅をかしこみちちわくに心はわくとも人にいはめやも」
[補注]「万葉‐一二九八」の「かにかくに人は云ふとも」の「かにかくに」の原文「干各」を「千名」とする写本から「千分」と誤写され「ちちわく」と訓んだことによる語といわれる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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