十二島(読み)じゆうにとう

日本歴史地名大系 「十二島」の解説

十二島
じゆうにとう

中世の島嶼群名。硫黄いおう島・たけ島・くろ(現三島村)口永良部くちえらぶ(現上屋久町)、屋久島の口五くちご島と、口之くちの島・臥蛇がじや島・たいら島・中之なかの島・諏訪之瀬すわのせ島・悪石あくせき島・たから(現十島村)奥七おくしち(七島ともいう)からなるとされる。鬼界きかい(貴海)十二島ともよばれたといい、その起源は薩南平氏が活躍した平安時代後期にさかのぼるとみられる(「川辺氏系図」「谷山氏系図」川辺郷土史)。また十二島として一括される場合と、口五島は日本に従うが奥七島は従っていないとして(「平家物語」巻二)、口五島と奥七島とに分けられた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報